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11鞣しによる特徴動物の体を包み保護していた“ 皮” は鞣しと呼ばれる加工を経て、しなやかでぬくもりのある“ 革” になります。1枚1枚の個性も天然素材である革の大きな特徴ですが、鞣しはその基礎となる特性を決める重要な工程で、鞣し方法により全く異なる性質を持った革に仕上がります。革は代表的な鞣し方法により、大きく3 つに分類できます。なめタンニン鞣し革特に優れる植物タンニンで鞣された堅く伸びにくい革です。クセの付きやすい可塑性という性質を持ち、使い込むうちに肌によく馴染みます。また可塑性は水で湿らせるとより顕著になり、乾燥後は形状を維持するため、レザークラフトの多くの技法でこの性質が利用されています。トコフィニッシュなどでコバ・床面磨きが可能です。アイコン=◎サドルレザー、SC クラフト用etc.,地肌は薄い肌色で、光にあたることで色が濃い褐色に変化する( 焼ける)性質があります。クロム鞣し革特に優れるアイコン=3価クロムで鞣された軽くやわらかな革です。高い耐熱性と弾性があり傷つきにくく非常に丈夫で、短期間で鞣すことができる効率の良さもあり、ジャケットやバッグ、靴やソファーなど様々な用途に利用され広く普及しています。多彩な加工や着色により、非常にバラエティに富んだ風合いに仕上げられています。染色・着色前の地肌は青みがかった薄い灰色をしています。◎色牛新ドラムダイ、色牛袋物用( ミンクル)etc.,コンビ鞣し革特アイコン=2 種以上の鞣し剤を併用して鞣された革です。例えばタンニンとクロムのコンビ鞣し革はコシがありながらも柔らかさがあるなど、異なる鞣し革の特性を併せた個性的な風合いを持ちます。◎スムースオイル、クロームフリーetc.,革の選び方レザークラフトの仕立てにおいて完成までの道は一本ではありません。例えばカッチリとした作品を作る場合、硬い革はそのまま使い、柔らかい革は芯材を入れて硬さを持たせるなど、その工程を変えることで自由に作品を作り出せます。仕立て方には革のコシ、厚み、鞣しの種類が関わり、色や質感など吟面の風合いは直接影響しません。繊維がよく締まった革はコシがある革と言えます。作りたい雰囲気と仕立て方との兼ね合いを考慮して好みの革を選びます。手縫い・かがりに適した革ミシン縫いと異なり縫製の力加減を手で行うため、ある程度の厚みまたはコシのある革の方が作業しやすいと言えます。薄い革や柔らかい革を使用する場合は、革が引きつらないように微妙な力加減のテクニックが必要です。仕立て方にかかわる特性①コシ②厚み③鞣しの種類◎サドルレザー◎グランドシュリンクetc.,カービングに適した革革の可塑性を利用したカービングは、1.4mm 厚以上の素上げのタンニン鞣し革であれば可能です。さらに以下の特性を満たしているほど、刻印が素直に入り鮮明に打刻されるカービングに適した革といえます。特に優れるアイコン=カービングに重要な特性①素上げのタンニン鞣し革である②水の吸い込みが良い③油脂の含有が少ない④繊維がよく締まっているスタンピングに適した革基本条件はカービングと同様ですが、着色や仕上げされた革でも床面から水を入れるなどの工夫により打刻することもできます。染色に適した革着色や仕上げが施されていない素上げの革であれば可能です。さらに以下の特性を満たしているほど、ムラなく染まり美しく発色する染色に適した革といえます。特に優れるアイコン=染色に重要な特性①素上げの革である②水の吸い込みが良い③油脂の含有が少ない④色が淡い◎ツーリングレザー◎ニッピヌメ特厚etc.,◎牛革タンロー漉き加工革は床面を削ることで用途に合わせて厚みを任意で設定することができ、この加工を“ 漉き” といいます。漉きには革全体を漉く“ ベタ漉き” と縫い代やヘリ返し箇所のみを漉く“ 部分漉き” があります。す*牛革半裁をお買い上げ時のベタ漉きは無料にて承ります。ご注文の際に 厚みをお申し付けください。その他の革は別途漉き代がかかります。販 売店またはクラフト社受注センターにお問い合わせください。*革によりご指定の厚みに漉けない場合もあります。ご了承ください。ヘリ返しなどの部分漉き加工を行っている販売店もあります。相談して利用してください。◎ダイアブルレザーetc.,なめなめなめ